寒紅の色
- 立松和平著
- 金沢市制定の泉鏡花文学賞を平成19年に受賞した立松和平が金沢の男と女を描いた。主婦の香織は、加賀友禅染め作家の男と知り合い、引かれていく。「ほら、私の胸のにおいをかいで。鮎のにおいがするわ」。男の工房を訪ね、鮎の模様の加賀友禅を身にまとった香織は、着物の持つ不思議な力に魂を吸い寄せられてしまう。危うい美の世界と、日々の暮らしを見つめた渾身の作品。
- 郷土の文学(小説・詩歌、それに関する評論なども含む)
- 四六判 250P 08/11 978-4-8330-1651-3
- 送料 300円